参議院が良識を示した

NHKの中継を見ながら、グリーンの札を指折り数えていました。ふと気づくと、テレビからも、
「カシャン…カシャン……」と
静かなカウンターの音が。
テレビ局の中で誰かもカウントしてるのね、と思うとちょっと面白かった。

結果、
賛成 108   反対 125

郵政関連法案6案一括で、否決だ。
参議院が、良識の府としての存在意義を発揮した、そう思った。


暴力(脅し)、カネ(飲み食い、選挙費用)、民意(民主主義)軽視
「可決しないと解散する」とか「反対したら公認しない」と脅したり、大金をじゃぶじゃぶ使って飲み食いに費やしての多数派工作、「否決は不信任だ」と自分の一方的解釈ばかりを主張するコイズミ氏、それから、全国の地方議会が送った「拙速な民営化に反対」の意見書や決議の無視など、進め方がとにかくいただけなかった。

暴力や金に頼る政治の時代は終わらせていかないといけないよ。


夏の選挙

暑い最中の都議選が終わったばかりだというのに、この暑さの中で、死んじゃう候補者が出ないことを祈るばかりです。
選挙運動はとにかくハードですから。
朝の通勤客への遊説に始まり、午前、午後、夜と食事のヒマすらないほど歩き、話し、マイクを取り、夜中まで会合や選対の会議があったりします。加えて真夏の暑さです。
ご高齢の方など、本当に心配です…。
(こうした選挙スタイルは、身体に障害のある方やお母さん候補者などのことを考えると、もっと見直してほしいものだと思います)


命名合戦

世の中、この選挙の命名合戦になってますね。
郵政民営化解散」「自爆テロ解散」…?
「自民お家騒動解散」「コイズミわがまま解散」「民主見込み違い解散」
…いずれにせよ、投票には必ず行きましょうね。


ドイツの郵政民営化

夫から電話がかかってきた。彼はドイツ人で日本の大学で政治学を教えている。

「テレビで見たよ!自民党は新しいグループに分かれるね。コイズミには、変な髪形とか、“感動したっ”とか、そんな印象しかなかった。ロビンフッドみたいな感じがする。でも自民党の中に他にはコイズミみたいに大衆の人気を集められる個性の人はあまりいないんじゃない?」

「ドイツの郵便制度は民営化し、どんどんコスト削減していった。民営化のあと、値上がりしたよ。封書は1通150円(1ユーロ)。昔はその半額くらいだった。郵便局も少なくなったよ。経営は好転した。公務員の首切りはなかったけど、今郵便関係の労働者は少ないよ。ほかの宅配業者も頑張ってるけど、まだ手紙の配達はやっていない。日本では郵便局がたくさんあるよね。それは絶対なくなると思うよ。それはみんなコンビニの中に入っていくことになると思う。コンビニは24時間営業で便利だしね。」

そんなことを言ってました。
家族に外国人の政治学者がいるって、こういうときホントに面白いと思う。


キーワード

報道を観ていると、わずかの時間にキーワードがどんどん摩り替わって行く。

「脅し政治への反発」 が、 「郵政民営化に賛成か反対か」 へと。

違うじゃん!
民主も民営化は最終的に受け入れると言っている政党だよ。それは参議院でも表明されていた。

夕方のNHK番組でコイズミが演説ぶっているような話は、参議院での民主党反対討論では全く触れられてないようなことばかりだ。
参議院郵政民営化は必要ないという判断がされた」と言うのは単純化しすぎている。法案の否決は事実だが、民営化の考え方が否定されたわけではないのだ。
国民はテレビ中継の民主党の討論を理解してないとたかをくくり、ナメているとしか思えないような発言だと思う。


外枠と中味がごっちゃになっている(わざと混同している?)
修正、継続を認めず、白黒つけよとゴリ押しのみで、さもなくば解散だ、と、論議を尽くさないことが問題にされたのに、それを棚にあげるあのやり方、再開発が争点になった小金井市議選の時と全く同じだ。

小金井市長とコイズミはよく似ていると思う。

外枠と中味の議論をわざと混同させることによって、有権者を惑わし、「反対派は改革にも反対」と思い込ませようとする意図が感じられる。
反対派は今の段階では、郵政法案の不備を正せ、ということまでしか言っていないのに、もうそんな問題は「反対派はとんでもない」の宣伝に押しやられそうになっている…。


国会の仕事は郵政民営以外にも
そしてもう1つ、困るのは、憲法改正問題が争点から忘れられそうなこと。
こちらは粛々としっかりと草の根、市民運動でやっていきます。それが私に出来ること。